がん治療の中心は、手術・抗がん剤・放射線・ホルモン療法などの西洋医学による標準治療です。
漢方薬にはがんそのものを治す効果はありません。
当院ではまず、標準治療を正しく受けることを最も重要と考えています。
そのうえで、がん治療にともなう副作用や、治療後に残る不調、再発への不安などに対し、体と心を整えるための補助的な手段として漢方薬を活用しています。
◆がんと向き合った、その後の毎日を支えるために

がん治療後、多くの方が次のような悩みを抱えています:
- 抗がん剤による吐き気・しびれ・食欲不振・便秘
- 倦怠感・疲労・冷え・むくみ
- 不安・気分の落ち込み・眠れない
- 更年期様のホットフラッシュ・イライラ
- 再発への不安や体調の波
これらの不調は、「治療が終わったから仕方がない」ものではありません。
私たちは、がんを乗り越えた心と体にそっと寄り添い、生活の質(QOL)を高める医療として漢方を取り入れています。
◆「命が助かったあと、どう生きるか」を支える医療です
がん治療を頑張ってきたからこそ、より元気に、楽しく、自分らしく生きたい。
その願いに応えるのが、“生きる力”を支える漢方の役割です。
漢方は「昔の体に戻す」のではなく、「今の体を最適化する」医療です。
疲れや冷え、胃腸の不調、睡眠障害、情緒の不安定さなどに対して、あなたの体質に合わせたオーダーメイドの処方でアプローチします。
◆漢方が支える3つのポイント
【1】副作用の軽減
抗がん剤による吐き気・食欲不振・しびれ・便秘・下痢・脱力感などに対応
- 六君子湯:食欲不振・胃もたれに
- 牛車腎気丸:抗がん剤による手足のしびれに
- 五苓散:むくみや吐き気に
【2】体力と免疫力のサポート
「気・血」を補い、回復力・免疫力・QOLを高めます
- 補中益気湯:疲れやすさ・倦怠感に
- 十全大補湯:術後や治療後の体力低下に
- 人参養栄湯:慢性的な体力低下・寝汗などに
【3】こころのケア
精神的ストレスによる不安・不眠・イライラに穏やかに働きかけます
- 加味逍遙散:不安感・更年期症状のある方に
- 酸棗仁湯:眠れない、寝ても疲れがとれない方に
- 柴胡加竜骨牡蛎湯:緊張しやすく、心が休まらない方に
無理せず、精神科・心療内科に頼るのも大事なことだと思います。
◆当院の基本方針
- がん治療の中心は 西洋医学であることを重視します
- 漢方は 補助的・支持的な医療として活用します
- 標準治療を 否定・中断するような対応は一切行いません
- 他院で治療中の方には、主治医との連携を大切にし、安全な処方を行います
- 必要に応じて 血液検査やInBody(体組成分析) による医学的評価も行います
◆このような方にご相談いただいてます
- がん治療が終わっても、疲れや不調が残っている
- 再発の不安があり、今のうちに体調を整えておきたい
- 抗がん剤の副作用(しびれ・便秘・食欲不振など)に悩んでいる
- 気分の落ち込みや不眠など、こころの波に苦しんでいる
- 自然な方法で元気を取り戻したい




